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【東京・月島】「もんじゃ焼き」(Monjayaki)
鉄板で描く下町の味!「もんじゃ焼き」完全攻略ガイド|焼き方のコツ・歴史・聖地巡礼
東京観光で「下町の味」を楽しみたいなら、絶対に外せない場所があります。高層マンションと古き良き長屋が同居する街、中央区「月島(つきしま)」です。
地下鉄の駅を降り、地上に出るとどこからともなく漂ってくる、ソースの焦げる香ばしい匂い。ここは、東京のソウルフード「もんじゃ焼き」の聖地。今回は、ただ食べるだけではない、鉄板上のコミュニケーションツール「もんじゃ」のディープな魅力にご案内します。
「もんじゃ焼き」とは? お好み焼きとは違う「おこげ」の美学
関西の「お好み焼き」がふっくらとしたパンケーキのような食感を楽しむものだとすれば、東京の「もんじゃ焼き」は、とろりとした食感と、鉄板に張り付いた「おこげ」の香ばしさを楽しむ料理です。
口に入れた瞬間の出汁の旨味とソースの香り、そしてキャベツの甘みは絶品。小さなヘラ(「ハガシ」と呼びます)を使って、熱々の鉄板から直接口へと運ぶスタイルは、江戸っ子の粋と遊び心が詰まっています。
聖地巡礼!「月島もんじゃストリート」を歩く
月島駅を出てすぐ、隅田川に向かって伸びる「西仲通り商店街」。通称「月島もんじゃストリート」と呼ばれるこの通りには、なんと80軒以上のもんじゃ焼き店が軒を連ねています。
老舗の風格漂う店、変わり種メニューが豊富な店、海鮮問屋が直営する店など、個性は様々。週末には香ばしい匂いの霧(煙)が通りを包み込み、昼夜問わず行列ができる賑わいを見せます。 「どの店に入ろうか?」と迷いながら、提灯が揺れる通りを散策するだけでも、日本の縁日のようなワクワク感が味わえるでしょう。
なぜ「もんじゃ」? 駄菓子屋から生まれた文字の味
もんじゃ焼きのルーツは江戸時代末期から明治時代に遡ります。 当時、物資が不足していた中で、小麦粉を水で溶いて鉄板で薄く焼き、そこに文字を書いて子供たちに教えていたことから「文字焼き(もじやき)」と呼ばれていました。これが訛って「もんじゃ」になったと言われています。
かつては駄菓子屋の奥で子供たちが安価に食べるおやつでしたが、時代ととも具材が豪華になり、今やビールやハイボールに合う大人のグルメへと進化を遂げました。
失敗しない! 美味しいもんじゃの焼き方「土手」を作ろう
もんじゃ焼きの最大の楽しみは、「自分たちで焼く」というプロセスにあります。(※多くのお店では店員さんに頼めば焼いてくれますが、ぜひ挑戦してみましょう!) ここでは、基本にして奥義である「土手の作り方」を伝授します。

具材だけを炒める まず、丼に入った具材(キャベツや肉、魚介など)だけを鉄板に落とします。この時、汁(出汁)はまだボウルに残しておくのがポイント。
細かく刻む 大きなコテを2本使い、キャベツをリズムよく細かく刻みながら炒めます。カンカン!という小気味よい音が食欲をそそります。
「土手」を築く 炒めた具材をドーナツ状に整え、真ん中に穴を作ります。これが「土手」です。汁が漏れ出さないよう、堤防をしっかり作るのがコツ。
汁を注ぐ 土手の真ん中に、残しておいた汁を流し込みます。グツグツと煮立ってくるのを待ちましょう。
一気に混ぜて完成! 汁にとろみがついたら、土手を崩して全体を混ぜ合わせ、薄く広げます。
楽しみ方の極意:「ハガシ」使いとトッピング
焼き上がったら、小さなヘラ「ハガシ」の出番です。 鉄板の上のとろりとした部分をよそって食べるのも美味しいですが、通の楽しみ方は「おこげ」。具材を少し鉄板に押し付け、茶色くパリパリになった部分をハガシでこそげ取って食べます。この凝縮された旨味こそ、もんじゃの真骨頂です。
おすすめメニュー:
明太もちチーズもんじゃ: 今や不動のNo.1人気。明太子の辛味、お餅のボリューム、チーズのコクが三位一体となった最強の組み合わせ。
ベビースターもんじゃ: 駄菓子屋時代のノスタルジーを感じさせる定番。パリパリの食感がアクセントに。
海鮮もんじゃ: 築地・豊洲市場が近い月島ならでは。新鮮なエビやホタテの出汁が生地に染み渡ります。
周辺の観光 (Nearby Attractions)
月島はお腹を満たした後、川風を感じながら散歩をするのに最適なエリアです。
隅田川テラス: もんじゃストリートを抜けるとすぐそこは隅田川。整備された遊歩道「隅田川テラス」からは、勝鬨橋(かちどきばし)や東京タワー、夜には美しい高層マンション群の夜景が一望できます。食後の腹ごなしに最適です。
佃島(つくだじま)の町並み: 月島の隣にある佃エリアは、佃煮(つくだに)発祥の地。超高層マンションの足元に、江戸時代から続く古い家屋や「住吉神社」、赤い欄干の「佃小橋」など、タイムスリップしたような風景が残っています。
豊洲市場: 月島からゆりかもめ、または徒歩(約20分)でアクセス可能。日本の食の台所を見学した後に、月島へ移動してもんじゃランチ、というコースも人気です。
アクセス情報(Access Information)
月島もんじゃストリートへのアクセス
電車でお越しの場合:
東京メトロ有楽町線・都営地下鉄大江戸線「月島駅」下車。
「7番出口」を出ると、目の前がもんじゃストリート(西仲通り商店街)の入り口です。
主要エリアからの移動:
「銀座一丁目駅」から有楽町線で約3分。
「新宿駅」から大江戸線で約25分。
東京駅からはタクシーで10分〜15分程度と非常にアクセス良好です。
まとめ:鉄板を囲めば、心の距離も縮まる
もんじゃ焼きは、一つの鉄板をみんなでつつく料理です。 「土手が崩れた!」「ここのおこげが美味しいよ」と会話を弾ませながら、ハフハフと熱いもんじゃを頬張る。そこには、格式張った食事にはない、下町ならではの温かい一体感が生まれます。
東京の洗練されたレストランも素敵ですが、今度の休日は月島で、鉄板の熱気とソースの香りに包まれる「体験型グルメ」を楽しんでみてはいかがしでしょうか。


