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竹田城跡の雲海(Takedazyosekinounkai)
竹田城跡の雲海!「天空の城」が現れる条件と絶景撮影ガイド
標高353.7メートル。 兵庫県の中部、古城山(こじょうざん)の山頂に、400年以上前の石垣が今もなお完全な形で残っています。
「竹田城跡(たけだじょうせき)」。 普段は威風堂々とした山城の遺構ですが、ある気象条件が揃った秋の早朝、その姿は一変します。麓の町が深い霧に沈み、山頂の石垣だけが雲の上に浮かび上がるのです。その幻想的な光景は、まさに「天空の城」。南米の古代遺跡になぞらえて「日本のマチュピチュ」とも称されます。
まるでジブリ映画の世界に迷い込んだような、現実離れした光景。 雲海が晴れるまでのわずかな時間だけ現れる、奇跡の城へ案内しましょう。
竹田城跡のハイライト( highlights)
竹田城跡の雲海を楽しむには、大きく分けて2つの視点があります。 「城跡に登って雲海に包まれる」体験と、「向かいの山から城の全貌を眺める」体験。それぞれの魅力を解説します。
1. 立雲峡(りつうんきょう)から望む「天空の城」
ポスターやガイドブックでよく見る「雲海にぽっかりと浮かぶ城」の写真を撮りたいなら、城跡には登らず、円山川を挟んで向かい側にある「立雲峡(りつうんきょう)」へ行きましょう。 ここは「但馬の吉野」とも呼ばれる桜の名所ですが、早朝は竹田城跡の最高の展望スポットとなります。
第1展望台(徒歩約40分): 最も高い位置から城跡を見下ろせます。雲海に浮かぶ船のような竹田城の全景を捉えるならここがベスト。
第2・第3展望台: 比較的低い位置にあり、より城を近く感じられます。
暗いうちに懐中電灯を持って山道を登り、寒さに耐えて日の出を待つ。太陽が顔を出し、朝日に照らされた「天空の城」が輝きだした瞬間の感動は、筆舌に尽くしがたいものがあります。
2. 竹田城跡から見下ろす「雲の海」
城跡そのものに登れば、自分自身が天空の住人になれます。 眼下に広がる一面の雲海は、まるで飛行機の窓から見る景色のよう。足元には400年の歴史を刻む「穴太衆(あのうしゅう)」積みの石垣があり、歴史と自然が融合した不思議な感覚を味わえます。 雲海の間から時折見える城下町の灯りや、周囲の山々の頂が島のように浮かぶ様は、まさに幽玄の世界です。
雲海に出会うための「勝利の方程式」
雲海は自然現象のため、行けば必ず見られるわけではありません。しかし、条件を知っておけば遭遇率をグッと上げることができます。狙い目は9月下旬〜12月上旬の早朝です。
【雲海が発生しやすい条件】
時期: 晩秋(特に10月・11月がベストシーズン)
時間: 明け方から午前8時頃まで
気温差: 前日の日中と当日の早朝の気温差が10℃以上あること(放射冷却)
風: 風が弱く、穏やかであること
湿度: 湿度が高く十分な冷え込みがあること(前日に雨が降り、当日は晴れるパターンが理想)
Travel Tip: 朝来(あさご)市の公式サイトでは「勝手に雲海予報」という情報が出ています。訪問日が近づいたら必ずチェックしましょう。また、早朝の山頂は真冬並みの寒さです。ダウンジャケット、手袋、カイロ、そして足元を照らす懐中電灯は必須装備です。
アクセス情報(Access Information)
竹田城跡へのアクセスは、季節によって規制が変わるため注意が必要です。特に雲海シーズンは混雑するため、余裕を持った計画を立てましょう。
1. 公共交通機関(電車・バス)
電車: JR播但線「竹田駅」下車。
駅からは「天空バス」を利用するか、徒歩で登山道を登ります。
天空バス: 竹田駅から城跡の中腹(竹田城跡バス停)まで運行しています。そこから城跡入口までは徒歩約20分です。
※早朝の雲海バス(4時〜6時台)が運行される期間もあります。
2. 車・マイカー
北近畿豊岡自動車道・播但連絡道路「和田山JCT・IC」より約10分。
駐車場: 中腹にある「山城の郷」駐車場などを利用し、そこから天空バスまたはタクシー、徒歩で移動します。
※城跡のすぐそばまでマイカーで登ることはできません(一般車両乗り入れ禁止)。
3. 徒歩(登山)
竹田駅裏の登山道(駅裏登山道)を利用すれば、約40分〜1時間で徒歩登山が可能です。早朝、バスが動く前に登りたい健脚な方にはこのルートが選ばれています。
周辺の観光・食事処 (Nearby Attractions and Dining)
天空の城を満喫した後は、城下町や周辺エリアの歴史とグルメを楽しみましょう。
旧木村酒造場 EN(エン): 城下町にある、築100年以上の酒造場をリノベーションした複合施設。フレンチレストランや宿泊施設があり、地元の食材を使ったランチが人気です。歴史ある建物の雰囲気は抜群。
生野銀山(いくのぎんざん): 車で約20分。戦国時代から昭和まで採掘が続いた日本有数の銀山です。坑道内を探検でき、近代化産業遺産としての迫力を体感できます。「超スーパー地下アイドル」というユニークなマネキンアイドル(GINZAN BOYZ)も話題。
但馬牛(たじまうし): この地域に来たら外せないのが「但馬牛」。神戸ビーフや松阪牛の素牛(もとうし)としても知られる最高級の黒毛和牛です。周辺の焼肉店やレストランで、とろけるような脂の甘みを堪能してください。
出石(いずし)そば: 少し足を延ばして豊岡市出石町へ。小皿に分けて盛られる独特のスタイルの「出石皿そば」は、兵庫県を代表する郷土料理です。何枚食べられるか挑戦してみるのも旅の楽しみ。
まとめ
400年の時を超えて佇む石垣と、それを優しく包み込む白い雲海。 竹田城跡の風景は、歴史の儚さと自然の雄大さを同時に教えてくれます。
「天空の城」への扉が開くのは、秋の早朝だけ。 眠い目をこすり、白い息を吐きながら山を登った先には、きっと人生観を変えるほどの絶景が待っています。
次の秋は、雲の上の世界へ旅立ちませんか?


