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讃岐うどん(Sanuki Udon)

【香川】うどんタクシーで巡る製麺所!行列必至の「讃岐うどん」聖地攻略ガイド

コンビニの数よりも「うどん屋」の数が多いと言われる、香川県。 この地を訪れる旅人の目的はただ一つ。「本場の讃岐うどんを、お腹がはち切れるまで食べ歩くこと」でしょう。

しかし、ここで一つ大きな壁が立ちはだかります。 本当に美味しい、地元民が通うディープな名店(特に製麺所)は、電車やバスが通っていない田園地帯の真ん中や、分かりにくい路地裏にあることがほとんどなのです。

「レンタカーの運転は不安だけど、有名店を効率よく回りたい…」 「注文のルールが難しそうで、一見さんには入りにくい…」

そんな悩みを解決し、最高のうどん旅を叶えてくれる魔法の乗り物があります。それが「うどんタクシー」です。 今回は、うどんのプロであるドライバーと共に巡る、ディープな製麺所ツアーへご案内します。

 

そもそも「うどんタクシー」とは? 3つのメリット

うどんタクシーとは、単なる移動手段ではありません。厳しい筆記試験と実地試験、そして「手打ち試験」までもパスしたドライバーだけが乗務を許される、うどんのエキスパートによるガイドツアーです。

 1.「行列」のストレスを軽減

人気店は駐車場に入るだけで1時間待ち…なんてこともザラですが、タクシーなら店の目の前までスムーズにアプローチ可能。効率よく店舗をハシゴできます。

2. 独自の「裏話」が聞ける

「あそこの店は〇時〇分に茹で上がる」「今日は〇〇が穴場」といったリアルタイムの情報や、うどんの歴史、地元民しか知らない食べ方を教えてくれます。

 3.注文のサポート付き

セルフ形式の製麺所は、注文の勝手が分からず戸惑うもの。ドライバーさんが注文方法をレクチャーしてくれるので、初心者でも安心です。

 

一般店とは何が違う? 「製麺所(せいめんじょ)」の魅力

香川のうどん屋には、大きく分けてフルサービスの「一般店」、セルフサービスの「セルフ店」、そして麺の製造卸を本業とする「製麺所」の3タイプがあります。

今回狙うのは、最もハードルが高く、かつ最も感動的な「製麺所」タイプです。

製麺所の特徴は、なんといっても「打ちたて・切りたて・茹でたて」の圧倒的な鮮度。卸売がメインのため、飲食スペースは工場の片隅や、屋外の青空の下ということも珍しくありません。 「丼を持って列に並び、麺を受け取ったら自分でダシをかけ、ネギを刻み、外のベンチで食べる」。このアトラクションのような体験こそが、讃岐うどんの醍醐味なのです。

 

うどんタクシーで乗り付ける! 伝説の製麺所3選

ここからは、うどんタクシーをチャーターして巡るべき、香川を代表する「横綱級」の製麺所を3軒ご紹介します。

①【綾川町】山越うどん(やまごえうどん)
〜釜玉うどん発祥の地! 広大な庭で啜るキング・オブ・讃岐〜

香川のうどん巡りで、絶対に外せないのがここ。「かまたま(釜玉うどん)」の発祥の店として知られる超有名店です。 休日ともなれば長蛇の列ができますが、回転の速さは驚異的。丼を受け取ったら、広々とした日本庭園のような屋外スペースへ移動していただきます。

名物の「かまたま」は、茹で上がった直後の熱々の麺に生卵を絡め、専用のダシ醤油を回しかけて食べるスタイル。カルボナーラのように濃厚でクリーミーな卵と、モチモチとした弾力の強い麺(これぞ讃岐!)が口の中で絡み合います。 自然の中で風を感じながらすする一杯は、まさに至福の体験です。

  • おすすめメニュー: かまたまやま(釜玉+山芋)、じゃがいもの天ぷら

  • ポイント: 非常に混雑しますが、うどんタクシーなら効率よくスケジュールに組み込んでくれます。

②【坂出市】がもううどん
〜田んぼの真ん中で食べる、究極の「のどごし」〜

「風景も味のうち」を体現するのが、坂出市ののどかな田園風景の中に佇む「がもううどん」です。看板も小さく、一見すると普通の民家のようですが、朝から多くのファンが詰めかけます。

ここの特徴は、何と言っても「麺の優しさ」エッジが立った剛麺ではなく、表面はふわっとしていながら芯にはしっかりコシがある、絶妙な食感です。イリコ(煮干し)の風味が効いた黄金色のダシは、最後の一滴まで飲み干したくなる優しさ。 トッピングには、甘く煮付けられた大きな「おあげ(油揚げ)」を乗せるのが鉄板のスタイル。店内の席もありますが、天気の良い日は丼を持って外に出て、田んぼを眺めながら食べるのが「がもう流」です。

  • おすすめメニュー: かけうどん(温・冷)、おあげ

  • ポイント: 13時頃には麺が売り切れてしまうことも多いため、午前中の訪問が必須です。

③【坂出市】日の出製麺所(ひのでせいめんじょ)
〜営業時間はわずか1時間! 幻の製麺所体験〜

「うどんタクシー」を使う最大のメリットが発揮されるのが、このお店かもしれません。 本業の製麺業が忙しいため、店内でうどんが食べられるのは「お昼の11:30〜12:30」のわずか1時間だけという、超難関店です。

ここのうどんは、小麦の香りが強烈に漂う、質実剛健な麺。テーブルの上にはネギを自分で切るためのハサミが置かれており、まさに「製麺所の軒先で食べさせてもらっている」というライブ感が味わえます。 コシ、香り、喉越し、すべてがハイレベル。営業時間が短いため、個人で行く場合はスケジューリングが非常にシビアですが、うどんタクシーならここを軸に最適なルートを組んでもらえます。

  • おすすめメニュー: 温玉ぶっかけ、しょうゆうどん

  • ポイント: 1時間勝負ですが、12:30までに列に並んでいれば食べることができます。

 

周辺の観光 (Nearby Attractions)

うどんを数軒ハシゴしてお腹がいっぱいになったら、香川の絶景スポットで腹ごなしをしましょう。

  • 金刀比羅宮(ことひらぐう/こんぴらさん):「こんぴらさん」の愛称で親しまれる、香川観光のハイライト。御本宮まで785段、奥社までは1,368段という長い石段が有名です。 うどん巡りで摂取したカロリーを消費するには最適の場所。参道には土産物屋やカフェが並び、登りきった先には讃岐平野を一望する絶景が待っています。
  • 父母ヶ浜(ちちぶがはま):日本の「ウユニ塩湖」としてSNSで話題沸騰中のスポット。干潮時の夕暮れには、潮だまりが空を映し出し、まるで水面の上に立っているような幻想的な写真が撮れます。 うどん巡りの締めくくりに、美しい夕日を眺めるプランがおすすめです。

 

アクセス情報と利用方法(Access Information)

うどんタクシーは事前予約が基本です。

【うどんタクシーの予約方法】

  • 運営会社: ことひらバス(コトバス)、琴平バスなど数社が運行しています。

  • 予約: 公式サイトまたは電話にて。

  • 料金目安: 120分コース 10,800円〜(車種や時間による)。 ※3〜4人で乗れば、一人当たりの金額は意外とリーズナブルです。

【香川県へのアクセス】

  • 飛行機: 高松空港へ(羽田から約80分)。空港から高松市内へリムジンバスあり。

  • 新幹線: 岡山駅でJRマリンライナーに乗り換え、高松駅または坂出駅へ。

 

まとめ:究極の「麺」体験へ

「たかがうどん、されどうどん」。 一杯数百円の丼の中に、職人の魂と、その土地の風土が凝縮されています。

ガイドブックやネット検索だけでは辿り着けない、ディープな製麺所の奥深さ。それを案内してくれるドライバーとの会話。 うどんタクシーの旅は、単なるグルメツアーを超えた、香川の文化そのものに触れる体験となるはずです。

次の週末は、お腹を空かせて香川へ飛び込んでみませんか?

 

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