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大鷲神社(Ootori Jinja)
浅草・酉の市発祥の地!商売繁盛の「熊手」と撫でおかめのパワースポット
東京都台東区千束(せんぞく)、かつての浅草田甫(たんぼ)に鎮座する大鷲神社は、「おとりさま」の愛称で親しまれる、関東地方を中心とした「大鷲神社」や「鷲神社」の総本社格の一つです。
この神社が最も輝き、多くの人々で溢れかえるのが、毎年11月の酉の日に行われる例祭「酉の市(とりのいち)」です。境内には、幸運や金運をかき集める縁起物「熊手(くまで)」を売る露店が所狭しと並び、威勢の良い手締めの音が響き渡ります。 商売繁盛、開運招福の神様として、経営者や個人事業主はもちろん、強運を求める多くの参拝者に愛される、江戸情緒あふれるパワースポットです。
歴史と由緒 (History and Origins)
大鷲神社の歴史は、日本神話の英雄・日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の伝説に深く関わっています。
社伝によると、日本武尊が東夷征討(東国の平定)に出発する際、この地で戦勝を祈願しました。その後、無事に勝利を収めて帰還した際、松の木に武具の「熊手」を掛けて勝利を祝い、お礼参りをした日が11月の「酉の日」であったと伝えられています。 これが「酉の市」の起源とされており、没後の尊をこの地に祀ったのが大鷲神社の始まりです。
江戸時代後期には、隣接する長國寺(ちょうこくじ)とともに「神仏習合」の形式で「おとりさま」として崇められ、武運長久や開運、商売繁盛の神として江戸庶民の間で爆発的な信仰を集めました。
祀られている神様(祭神) (Enshrined Deities – Saijin)
- 天日鷲命(アメノヒワシノミコト)
- 神格: 殖産興業、繊維・製紙の神、開運の神。
- 天照大神が天岩戸に隠れた際、弦楽器を奏でて神々を和ませた神様であり、その時、弦の先に鷲(わし)が止まったことから名付けられたとされます。「鷲」は空高く舞い上がるため、運気を上げる象徴とされています。
- 日本武尊(ヤマトタケルノミコト)
- 神格: 武勇の神、国土守護、勝運、商売繁盛。
- 前述の通り、酉の市の起源となった英雄神です。
【主なご利益】 商売繁盛が最も有名ですが、鷲が獲物をガッチリ掴む爪の鋭さから、「金運向上」「開運招福」のご利益も強力です。また、天日鷲命が弦楽器に関わる神であることから、「芸能上達」を願う参拝者もいます。
言い伝えと伝説 (Legends and Folklore)
「なぜ熊手(くまで)が縁起物なのか?」 酉の市で売られる「熊手」は、元々は落ち葉をかき集める掃除道具、または武器でした。 大鷲神社では、日本武尊が熊手をかけて勝利を祝った伝説に加え、「鷲が獲物をわしづかみにする爪」の形に似ていること、そして「福をかき込む(集める)」道具であることから、商売繁盛や家内安全の最強アイテムとして定着しました。 最初は小さな熊手を買い、年々商売が大きくなるにつれて、より大きな熊手へと買い換えていくのが粋な風習とされています。
「ゴルフ守り」 鷲(Eagle)にちなみ、「ゴルフで『イーグル』が出ますように」「飛距離が伸びますように」という願いを込めたユニークな「ゴルフ守」も授与されており、ゴルファーの間で密かな人気を集めています。
見どころと境内案内 (Highlights and Precinct Guide)
- 酉の市(とりのいち)
- 毎年11月の「酉の日」に開催(年によって二の酉、三の酉まであります)。この日は深夜0時から24時間、境内外に数百の熊手店と屋台が並び、数十万人の人出で埋め尽くされます。巨大な熊手が売れた時に行われる「三本締め」の掛け声は、日本の活気を象徴する光景です。
- なでおかめ
- 拝殿の正面に鎮座する、巨大な「おかめ」の面。顔の各パーツを撫でることで、異なるご利益があるとされています。
- おでこ: 賢くなる
- 目: 先見の明が効く
- 鼻: 金運がつく
- 向かって右の頬: 恋愛成就
- 向かって左の頬: 健康
- 口: 災いを防ぐ
- 顎: 物事が丸く収まる
- 参拝の際は、ぜひ願いを込めて撫でてみてください。
- 拝殿の正面に鎮座する、巨大な「おかめ」の面。顔の各パーツを撫でることで、異なるご利益があるとされています。
- 社殿と巨大熊手
- 普段の社殿内にも、奉納された立派な「大熊手」が飾られており、酉の市の日以外でもその迫力を感じることができます。
アクセス情報 (Access Information)
住所: 〒121-0061 東京都足立区花畑7丁目16番8号
公共交通機関:
- 東京メトロ日比谷線「入谷駅(いりやえき)」(3番出口)より徒歩約7分。
- つくばエクスプレス「浅草駅」より徒歩約8分。
- 東京メトロ日比谷線「三ノ輪駅」より徒歩約10分。
- JR山手線「鶯谷駅」(南口)より徒歩約15分。
- バス: 各線「浅草駅」などから都営バス(草41系統など)に乗り、「千束」バス停下車すぐ。
車でのアクセス:
- 首都高速1号上野線「入谷出口」より約5分。
- 駐車場: 神社専用の駐車場はありません。周辺のコインパーキングをご利用ください。
- 注意: 酉の市当日は、周辺道路が大規模な交通規制(車両通行止め)となり、駐車場も満車になります。必ず公共交通機関をご利用ください。
周辺の観光・食事処 (Nearby Attractions and Dining)
- かっぱ橋道具街
- 徒歩約15分。プロの料理人が使う調理器具や、精巧な食品サンプルのお店が約170店も並ぶ商店街。外国人観光客にも大人気のスポットです。
- 長國寺(ちょうこくじ)
- 大鷲神社のすぐ隣にある寺院。明治以前は大鷲神社と一体でした。こちらも「酉の市」を行っており、神社とセットで参拝するのが通例です。
- 浅草寺(せんそうじ)
- 徒歩約15〜20分。説明不要の東京最古の寺院。大鷲神社参拝の前後、散策がてら足を伸ばすのにちょうど良い距離です。
- 下町のグルメ(蕎麦・天ぷら)
- 周辺には創業100年を超える老舗の蕎麦屋や天ぷら屋、どじょう料理店などが点在しています。参拝の帰りに「粋な江戸の味」を楽しんでみてはいかがでしょうか。

