Description
北海道神宮(Hokaido Jingu)
北海道開拓の守護神「新北海道一宮」。歴史、四柱の祭神、ご利益、アクセスを徹底解説
札幌市中央区、豊かな自然が残る円山公園に隣接して鎮座する北海道神宮(ほっかいどうじんぐう)は、北海道で最も高い格式を誇る「新北海道一宮(しんほっかいどういちのみや)」です。
その始まりは明治時代、北海道の開拓と発展を願った明治天皇の勅令によるもので、以来、北海道全土の守護神(総鎮守)として、道民から篤い信仰を集めてきました。
主祭神である「開拓三神」と「明治天皇」の四柱の神様をお祀りし、縁結びや金運、商売繁盛、勝負運、厄除けなど、幅広いご利益を授かることができる道内最強のパワースポットとして知られています。広大な境内は四季折々の自然に溢れ、特に春には桜と梅が同時に咲き誇る名所としても有名です。
歴史と由緒 (History and Origins)
北海道神宮の歴史は、北海道開拓の歴史そのものです。
明治2年(1869年)、明治天皇は「北海道開拓の精神的支柱となるよう、開拓の神々を祀る神社を鎮座させよ」という詔(みことのり)を出しました。
これを受け、東京の神祇官(じんぎかん)で「開拓三神」の御霊(みたま)が祀られ、翌明治3年(1870年)に函館を経由して札幌へともたらされました。
明治4年(1871年)、開拓使の役人であった島義勇(しま よしたけ)らによって選定された現在地・円山に社殿が造営され、「札幌神社(さっぽろじんじゃ)」として鎮座しました。この場所は、札幌の街を風水的に守護する重要な位置にあるとされています。
以来、札幌神社は北海道開拓と発展を見守る中心的な神社として崇敬されてきました。そして昭和39年(1964年)、日本の近代化と北海道の発展に多大なる御心を寄せられた明治天皇を増祀(ぞうし)。社名も現在の「北海道神宮」と改称され、名実ともに北海道の総鎮守としての地位を確立しました。
祀られている神様(祭神) (Enshrined Deities)
北海道神宮には、本殿に四柱の神様が祀られています。
- 大国魂神(おおくにたまのかみ)
北海道の国土そのものの守護神。大地を司り、国土の経営や開拓発展にご利益があるとされます。 - 大那牟遅神(おおなむちのかみ)
「大国主神(おおくにぬしのかみ)」の別名。国土を開拓し、国造りを行った神様として知られ、縁結び、商売繁盛、医薬(健康)の神様として篤く信仰されています。 - 少彦名神(すくなひこなのかみ)
大那牟遅神と共に国造りを行った神様。医薬、酒造、温泉、知恵の神様としてのご利益があります。
上記の三柱は「開拓三神(かいたくさんじん)」と呼ばれ、北海道の開拓を導いた神々です。
- 明治天皇(めいじてんのう)
日本の近代化と北海道の発展を導かれた天皇。国家の安泰や、学業成就、勝負運(国家的な大事業を成し遂げたことから)のご利益があるとされます。
これら四柱の神様が一体となって、北海道の地と人々を守護しています。
【主なご利益】
国土守護、開拓発展、商売繁盛、金運上昇、縁結び、家内安全、交通安全、厄除け、学業成就、勝負運
言い伝えと伝説 (Legends and Folklore)
- 札幌の「龍脈」と鎮座地
北海道神宮が鎮座する円山(まるやま)は、風水において札幌の街にエネルギーを送る「龍脈(りゅうみゃく)」の起点とされる重要な場所です。札幌を開拓した島義勇は、京都の都市計画に倣い、この円山を札幌の街の西の守護(白虎)と定め、龍のエネルギーが集まる「龍穴(りゅうけつ)」とされる現在の場所に神宮を鎮座させました。これにより、神宮は札幌ひいては北海道全土に強力なエネルギーを送るパワースポットとなっています。 - 島義勇と「判官さま」
札幌の街の礎を築いた開拓判官(はんがん)・島義勇は、その功績を称えられ、境内の「開拓神社」に祀られています。彼の功績を偲んで名付けられた焼き餅「判官さま」は、神宮参拝の名物となっています。
見どころと境内案内 (Highlights and Precinct Guide)
広大な境内には、本殿以外にも多くの見どころがあります。
- 本殿・拝殿
昭和49年(1974年)に再建された、総檜(ひのき)造りの「神明造(しんめいづくり)」の社殿。北海道の総鎮守にふさわしい、荘厳かつ清浄な空気に満ちています。 - 第二鳥居(だいにとりい)
表参道の入口に立つ巨大な鳥居。ここから神門へと続く長い参道は、心身を清める神聖な空間です。 - 開拓神社(かいたくじんじゃ)
境内にある最も重要な末社の一つ。北海道開拓の功労者たち(間宮林蔵、伊能忠敬、松浦武四郎、島義勇など37柱)が祀られています。北海道の発展に尽くした先人たちの御神徳から、仕事運、勝負運、開運に絶大なご利益があるとされ、本殿参拝後に必ず訪れるべき場所です。 - 六花亭 神宮茶屋店(ろっかてい じんぐうちゃやてん)
境内の休憩所として人気の「六花亭」。ここでしか食べられない限定の焼き餅**「判官さま(はんがんさま)」**は、参拝後の必食グルメです。 - 桜と梅
境内は北海道有数の花見の名所です。例年ゴールデンウィーク頃、エゾヤマザクラなどの桜と、梅の花がほぼ同時に咲き誇ります。「桜と梅の共演」が見られる、全国でも珍しいスポットです。 - お守りと御朱印
北海道神宮独自の「えぞみくじ」(鮭や木彫りの熊など、北海道にちなんだ動物の張り子に入ったおみくじ)や、人気キャラクター「リラックマ」のお守りなど、ユニークな授与品も人気です。 - 北海道神宮頓宮(とんぐう)
札幌市中央区の市街地(大通公園やすすきのの近く)にある遥拝所(ようはいじょ)。円山の本社まで参拝に行けない市民のために建てられました。
アクセス情報 (Access Information)
住所:〒064-8505 北海道札幌市中央区宮ケ丘474
公共交通機関:
- 地下鉄 東西線
「円山公園駅」下車、3番出口より徒歩約15分。 - バス(JR北海道バス)
円山公園駅(円山バスターミナル)より[神15][円15][円16]に乗車、「北海道神宮」バス停下車すぐ。
車でのアクセス:
- 札幌市中心部(札幌駅・大通公園)より約15分。
- 新千歳空港より(高速道路利用)約60分(札幌北ICまたは新川IC利用)。
駐車場:
- 北駐車場、南駐車場(合計約250台)
ご祈祷・結婚式参列者は無料サービスあり。
一般参拝者は1時間まで無料(1時間を超えると有料)。
周辺の観光・食事処 (Nearby Attractions and Dining)
- 円山公園(まるやまこうえん)
北海道神宮に隣接する広大な公園。国の天然記念物「円山原始林」の一部であり、桜の名所としても有名。散策に最適です。 - 円山動物園(まるやまどうぶつえん)
円山公園内にある、ホッキョクグマやユキヒョウなどで人気の動物園。家族連れやカップルで賑わいます。 - 大倉山ジャンプ競技場
冬季オリンピックの舞台にもなったスキージャンプ台。リフトで展望台まで登ると、札幌市街と石狩平野を一望できる絶景が広がります。 - 円山・裏参道エリア
円山公園駅周辺から西18丁目駅方面にかけては、「裏参道」と呼ばれるおしゃれなエリア。こだわりのカフェ、ベーカリー、レストラン、雑貨店が数多く点在し、グルメやショッピングが楽しめます。 - 北海道立近代美術館
北海道ゆかりの美術作品や、国内外の近現代美術を収蔵・展示しています。



