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松尾大社(Matsuo Taisya)

「お酒の神様」の総本社!歴史、ご利益、霊泉「亀の井」、アクセスを徹底解説

京都府京都市西京区、嵐山の南に鎮座する松尾大社(まつおたいしゃ)は、「まつおさん」と親しまれ、約1300年の歴史を持つ京都で最も古い神社の一つです。

平安京遷都(794年)よりも前からこの地を守っており、東の賀茂神社(鴨川)と共に、都の西(桂川)を守護する「国家鎮護」の神社として篤く信仰されてきました。

最大の特徴は、「お酒の神様」(日本第一酒造神)として全国の酒造家や醸造家から絶大な信仰を集めていることです。御祭神は、この地を開拓した渡来人・秦(はた)氏の総氏神であり、境内には神の使いとされる「亀」や「鯉」が多く見られます。また、延命長寿の水として知られる霊泉「亀の井」も有名で、酒造関係者だけでなく、商売繁盛や健康を願う多くの参拝者が訪れます。

歴史と由緒 (History and Origins)

松尾大社の創建は、飛鳥時代の大宝元年(701年)に遡ります。

当時、朝鮮半島から渡来し、この地域に住んでいた豪族・秦(はた)氏が、故郷の神であり、古くから松尾山の山頂にある磐座(いわくら=神が宿る岩)に祀られていた神様のために、文武天皇の勅命により社殿を造営したのが始まりとされています。

平安京が造営されると、松尾大社は都の西を守る「西の鎮守」として、東の「賀茂神社(上賀茂・下鴨)」と共に皇室からも篤く崇敬されました。

秦氏は、酒造り、養蚕、治水など、当時の最先端技術を持った一族であったとされます。特に酒造りの技術に長けていたことから、松尾大社は古くから「お酒の神様」としての信仰を確立していきました。

祀られている神様(祭神) (Enshrined Deities - Saijin)

  • 主祭神:大山咋神(おおやまぐいのかみ)
    『古事記』にも登場する神様で、山の神様、農耕の神様、そして酒造の神様です。(賀茂別雷神社(上賀茂神社)の御祭神の父神ともされます)
  • 相殿神:市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
    宗像三女神の一柱。航海安全、交通安全、芸能、財運の神様。

これらの御神徳と、創建した秦氏の功績から、以下のご利益が有名です。

  • 醸造守護(酒造、味噌、醤油、酢など)
  • 商売繁盛、事業繁栄
  • 開運厄除け、家内安全
  • 交通安全、安産守護

言い伝えと伝説 (Legends and Folklore)

【お酒の神様としての由来】

室町時代末期から、松尾大社の御神酒の「中汲み(なかぐみ)」を造り酒屋に分け与えるようになり、これを元水(もとみず)として酒を造るとお酒が腐らない、と信じられるようになりました。

これが全国に広まり、「日本第一酒造神」としての信仰が確立しました。現在も、全国の酒造家が醸造の安全と商売繁盛を祈願し、膨大な数の酒樽を奉納しています。

【神使「亀」と「鯉」】

松尾大社では、狛犬の代わりに「狛亀(こまがめ)」が置かれているなど、亀が非常に大切にされています。

これは、松尾の神様が神様の世界(常世の国)と人間界を行き来する際、亀や鯉に乗って来られると信じられているためです。そのため、亀と鯉は「神の使い(神使)」とされ、境内の池には多くの鯉が泳いでいます。

見どころと境内案内 (Highlights and Precinct Guide)

  • 本殿【重要文化財】
    室町時代(1397年)に再建されたもの。「松尾造(まつおづくり)」と呼ばれる、両流れ造り(切妻造の屋根が前後両方に流れ、側面に入口がある)の非常に珍しい建築様式です。
  • 酒樽(さかだる)の回廊
    拝殿の周囲には、全国の酒造家から奉納された膨大な数の酒樽が積み上げられており、お酒の神様としての信仰の篤さを物語っています。
  • 霊泉「亀の井(かめのい)」
    拝殿の奥にある名水。延命長寿、よみがえりの水として信仰されています。この水を酒造りの元水として加えると、お酒が腐らないと伝えられており、今も多くの酒造家が汲みに訪れます。(有料で持ち帰り可能)
  • 幸運の「撫で亀(なでがめ)」「撫で鯉(なでごい)」
    境内の各所にある亀や鯉の像。撫でることで健康長寿や金運上昇(鯉=「恋」にも通じる)のご利益があるとされ、参拝者に人気です。
  • 松風苑三庭(しょうふうえん さんてい)
    昭和の名作庭家・重森三玲(しげもりみれい)が最晩年に手がけた3つの日本庭園(上古の庭、曲水の庭、蓬莱の庭)。古代の磐座信仰から近代の枯山水まで、日本の庭園史を表現した傑作とされます。(※庭園拝観は別途有料)

アクセス情報 (Access Information)

住所:

〒616-0024 京都府京都市西京区嵐山宮町3

公共交通機関:

  • 阪急嵐山線
  • 松尾大社駅」下車、徒歩約3分(※最も近いです)
  • 京都市バス・京都バス
  • 松尾大社前」バス停下車、徒歩すぐ

車でのアクセス:

  • 名神高速道路 「京都南IC」より約30分
  • 駐車場:
    • あり(無料、約100台)

周辺の観光・食事処 (Nearby Attractions and Dining)

  1. 嵐山(渡月橋周辺)
    (阪急嵐山線で一駅)京都を代表する景勝地。竹林の道や天龍寺、渡月橋などがあり、散策や食事に最適です。
  2. 鈴虫寺(すずむしでら/華厳寺)
    (松尾大社から徒歩約15分)一年中、鈴虫の音色が聴ける寺。わらじを履いた「幸福地蔵」が、どんな願い事も一つだけ叶えに来てくださるという説法で有名です。
  3. 西芳寺(さいほうじ/苔寺)
    (徒歩圏内)世界文化遺産。美しい苔の庭園で知られますが、拝観は往復はがきによる事前申込が必須です。

梅宮大社(うめのみやたいしゃ)
(バスまたは車で約10分)松尾大社と同じく酒造りの神様、そして「子宝・安産」の神様として有名な神社。梅と猫(境内で多く飼われている)で知られます。

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