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八坂神社(Yasaka Jinja)

祇園祭と厄除けの総本社「祇園さん」。歴史、祭神、ご利益、見どころ、アクセスを徹底解説

京都市東山区、四条通の東端に位置する八坂神社(やさかじんじゃ)は、「祇園さん」の愛称で全国の人々から親しまれている、京都を代表する神社です。全国に約2,300社ある八坂神社や祇園信仰の神社の総本社であり、非常に高い格式を誇ります。

その歴史は平安京遷都以前に遡るとも言われ、古くから京都の守護神として篤い信仰を集めてきました。特に、平安時代に都で流行した疫病を鎮めるために始まった「祇園祭」(祇園御霊会)は、日本三大祭の一つとして世界的に有名です。

主祭神である素戔嗚尊(すさのおのみこと)の神徳から、厄除け・疫病退散・商売繁盛のご利益が絶大とされ、また縁結びや美容にご利益のある境内社も人気を集めています。京都観光では絶対に外せない、歴史と活気に満ちたパワースポットです。

歴史と由緒 (History and Origins)

八坂神社の創建については諸説ありますが、その歴史は平安京遷都(794年)以前に遡ると伝えられています。

  • 創建説 (諸説あり): 一説には斉明天皇2年(656年)、高句麗からの渡来人・伊利之(いりし)が、新羅国の牛頭山(ごずさん)に祀られていた素戔嗚尊(牛頭天王)をこの地に祀ったのが始まりとも言われます。また、貞観18年(876年)に僧・円如(えんにょ)が堂を建て、疫病退散を祈願したのが起源ともされます。
  • 祇園御霊会(祇園祭)の始まり: 平安時代、都では疫病(えきびょう)が度々流行しました。これを鎮めるため、貞観11年(869年)に当時の国の数である66本の鉾(ほこ)を立て、神輿を送って災厄の除去を祈った「祇園御霊会(ぎおんごりょうえ)」が斎行されました。これが現在の「祇園祭」の起源であり、これ以降、八坂神社は疫病退散の神として朝廷や民衆の篤い信仰を集めることとなります。
  • 神仏習合と変遷: 中世以降、神仏習合の中で「祇園社」や「感神院(かんしんいん)」と呼ばれ、天台宗の寺院(観慶寺)と一体化していました。祭神も仏教の守護神である「牛頭天王(ごずてんのう)」と同一視されていました。
  • 近代: 明治維新(1868年)の神仏分離令により、寺院的な要素は分離され、社名を「八坂神社」と改称。祭神も「素戔嗚尊」であることを明確にし、官幣大社(かんぺいたいしゃ)として京都の守護神としての地位を確立しました。

祀られている神様(祭神) (Enshrined Deities)

八坂神社の本殿には、以下の三柱の神様が家族として祀られています。

  • 主祭神:素戔嗚尊(すさのおのみこと) 日本神話において、ヤマタノオロチを退治した英雄的な神様。あらゆる災厄を打ち払う強力な神格を持つことから、厄除け、災難除け、疫病退散の神として最も尊崇されています。

  • 相殿神:櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと) 素戔嗚尊の妻(妃)であり、ヤマタノオロチの生贄にされそうになったところを救われた女神。夫神と共に祀られていることから、縁結び、夫婦和合、家内安全のご利益があるとされます。

  • 相殿神:八柱御子神(やはしらのみこがみ) 素戔嗚尊と櫛稲田姫命の間に生まれた八柱(八人)の子供の神様たち。子孫繁栄の象徴です。

これらご家族の神様が祀られているため、八坂神社は厄除けだけでなく、家庭円満や商売繁盛など、人々の暮らし全般を守護する神様として信仰されています。

言い伝えと伝説 (Legends and Folklore)

  • 本殿の下の「龍穴」
    八坂神社の本殿の下には「龍穴(りゅうけつ)」と呼ばれる深い穴があり、地球のエネルギー(気)が噴き出す場所だと伝えられています。この龍穴は京都の四大パワースポットの一つとされ、平安京の東を守護する「青龍」が棲むとも言われています。この強力な大地のエネルギーが、八坂神社の神様の力をさらに強めていると信じられています。

  • 蘇民将来(そみんしょうらい)の伝説
    祇園祭で授与される「粽(ちまき)」の由来となった伝説です。旅の途中で宿を求めた素戔嗚尊(当時は牛頭天王の姿)を、貧しいながらも温かくもてなしたのが蘇民将来でした。素戔嗚尊はこれに感謝し、「蘇民将来の子孫である」という証の茅の輪(ちのわ)をつけていれば、末代まで疫病から守護しようと約束しました。このため、祇園祭の粽には「蘇民将来之子孫也」の護符が貼られています。

見どころと境内案内 (Highlights and Precinct Guide)

八坂神社の境内は広く、24時間参拝が可能です(お守り等の授与所は時間あり)。

  • 西楼門(にしろうもん) [重要文化財]
    四条通の東端に位置する、神社の正門(南楼門が本来の正門ですが、こちらが最も有名)。朱塗りの鮮やかな門は祇園のランドマークであり、国の重要文化財に指定されています。夜間はライトアップされ、幻想的な姿を見せます。
  • 本殿(ほんでん) [重要文化財]
    本殿と拝殿が一つの大きな屋根で覆われた、非常に珍しい建築様式で「祇園造(ぎおんづくり)」と呼ばれます。こちらも国の重要文化財です。
  • 舞殿(ぶでん)
    本殿の前にあり、結婚式や神事、日本舞踊などの奉納が行われる舞台です。吊り下げられた無数の提灯は、祇園の料亭などが奉納したもので、夜になると灯りがともり、京都らしい情緒を醸し出します。
  • 美御前社(うつくしごぜんしゃ)
    八坂神社で最も人気のある摂社の一つ。宗像三女神(多岐理毘売命、多岐津比売命、市杵島比売命)という、美を司る三柱の女神様が祀られています。「美容」「美徳」「芸能」にご利益があるとされ、多くの女性や美容・芸能関係者が参拝に訪れます。
    • 美容水(びようすい):
      美御前社の前には、神社の地下から湧き出る御神水「美容水」があります。この水を2、3滴、顔(肌)につけると、心身ともに美しくなると言われています。(飲むことはできません)
  • 疫神社(えきじんじゃ)
    西楼門のすぐそばにある摂社。祇園祭は、7月1日のこの神社の神事(疫神社夏越祭)から始まります。祭神は上記の伝説に登場する「蘇民将来命」で、厄除け祈願の重要な場所です。
  • 大国主社(おおくにぬししゃ)
    「因幡の白兎」神話で知られる、縁結びの神様・大国主命(おおくにぬしのみこと)を祀っています。本殿で夫婦和合を祈願した後、こちらで良縁を祈願する参拝者も多いです。
  • 御朱印とお守り:
    厄除けの「ちまき」(祇園祭期間中のみならず通年授与)、美の「美守(うつくしまもり)」、縁結びのお守りなどが人気です。御朱印は八坂神社のものに加え、摂社の御朱印(美御前社、大国主社など)もいただけます。

アクセス情報 (Access Information)

住所:〒605-0073 京都府京都市東山区祇園町北側625

公共交通機関:

  • 京阪電車: 「祇園四条」駅より徒歩約5分
  • 阪急電車: 「京都河原町」駅より徒歩約8分
  • JR京都駅より: 京都市バス 100号系統 または 206号系統(東山通・北大路バスターミナル行き)に乗車(約20分)、「祇園」バス停下車すぐ
  • 車でのアクセス:
    • 名神高速道路「京都東IC」または「京都南IC」より約30分
  • 駐車場:
    ※神社専用の駐車場はありません。
    隣接する「円山公園(まるやまこうえん)」の有料駐車場(京都市円山駐車場)が最寄りですが、桜のシーズンや週末は大変混雑します。公共交通機関の利用を強く推奨します。

見どころと境内案内 (Highlights and Precinct Guide)

八坂神社は、京都東山観光のまさに中心地です。

  • 祇園(ぎおん) 八坂神社の門前町。花見小路(はなみこうじ)など、石畳の道に紅殻格子(べんがらごうし)の町家が並ぶ、風情あるエリア。運が良ければ芸舞妓さんの姿を見かけることも。

  • 円山公園(まるやまこうえん) 八坂神社の裏手(東側)に広がる京都市最古の公園。有名な「祇園のしだれ桜」があり、桜の季節は多くの花見客で賑わいます。

  • 知恩院(ちおんいん) 日本最大の三門(さんもん)で知られる浄土宗の総本山。八坂神社から徒歩圏内です。

  • 清水寺(きよみずでら) 「清水の舞台」で知られる世界遺産。八坂神社から二年坂・三年坂(産寧坂)の風情ある坂道を通って、徒歩で散策(約20分)するのも定番の観光コースです。

  • 食事処・カフェ 周辺には、伝統的な京料理の老舗、おばんざい、湯豆腐のお店から、抹茶スイーツが楽しめるカフェ、レトロな喫茶店まで、無数の飲食店が集まっています。

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